楽しい番外地

アメーバに本体がある「腐ってやがるプログ」から一部コンテンツを晒す為に作られたブログです。 隔離と言っちまえば隔離かな・・・。ランド丸チーズ第二支部です。 尚コメントなどの返信は相当遅いでしょう。管理が適当だから(ヲイ)。

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ほげいもんだいはグレーゾーン 第4回 日本一の無責任男はOKで世界一はNGの理由-3

猿畑「そろそろ本題ですね、「白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由」より、タイトルは「ベトナムの枯れ葉剤隠蔽で」タイトルは174頁ですが、文章は175頁からです。
とりあえず、アメリカがベトナム戦争で枯れ葉剤をばら撒いた点を非難されるであろうという前提があるのですが、そこは少々省きました。」

175頁
「それが一九七二年のストックホルムで開かれた国連人間環境会議で、スウェーデンの首相から非難された。ところが、当時のアメリカ大統領のニクソンは国際的に非難されることを予想して、別の火種を探していた。そこで目をつけたのが反捕鯨運動だった。
当時はまだその活動も小規模だった。この頃の反捕鯨運動は、アメリカの牧場経営者らが日本などに牛の肉を売るために始めたといわれている。」

猿畑「牧場経営者が始めたという説は初めて聞きました」

脱下「この話のソースを吉岡氏は提示していますか?」

猿畑「いえ、全然」

176頁
「その後の一九七二年に、ストックホルムの会議で、アメリカの圧力によって、商業捕鯨の全面禁止(モラトリアム)を議決したという、正に強引に話題を逸らしたのだ。」

脱下「前の頁では、吉岡氏は人間環境会議で非難されたとしています、つまり175頁の説は間違いだったという事ですよね」

猿畑「文章の時系列からすると、176頁の話は大隅氏を招いた後の話なので、そうなりますが、それについては何一つ触れていません」

脱下「では、牧場経営者説も間違いでしょうね」

猿畑「陰謀論、トンデモ説には良くある事です」

177頁大隅清治氏コメント
「アメリカ政府としては、そういういきさつで反捕鯨運動が抜き差しならなくなり、そのときに動員したNGOもつぶすわけにはいかなくなつて、NGOがどんどんのさばってきたんでしょう」
177-178頁大隅清治氏コメント
「いえ、そのときにすでにアメリカ内の商業捕鯨はつぶしちゃっているわけです。NGOはそれで食べていかなければ行けないし、今更つぶせない。それに、政府としては、いろんな不満の捌け口としても利用できる。」

脱下「大隅氏の話だとNGOは、まるでアメリカという悪の組織の怪人みたいですね」

猿畑「元々、アメリカがNGOによって支えられる社会制度であるという点を大隅氏はどう考えているのかという根本的な問題があるんですが、まあ、「正史」をお浚いしましょう」

脱下「「正史」ですか…」

猿畑「一般的な歴史で語られる。この当時の出来事です。岡島成行氏の「アメリカの環境保護運動」を参考にします。アメリカでは1950年に既にダム反対運動が起きていましたが、1962年にレイチェル・カーソンによる『沈黙の春』が著述されます」

脱下「『沈黙の春』といえば、世界で始めて環境問題の概念を提示した書籍ですね、考え方を変えれば、人類は環境問題を意識してようやく半世紀になろうという程度の状態なんですね」

猿畑「この書籍の影響は凄まじく、8年後の1970年4月22日に最初のアース・デーが行われます。全米千五百の大学、二千の地域、一万の学校で集会が持たれたそうです。ちなみに、ニクソン大統領が十二万五千ドルの援助を行ったのですが、これはベトナム反戦運動から注意を逸らすためであるという説も有ります」

脱下「非難を恐れてはいたのでしょうか」

猿畑「おそらく、アメリカは国内世論を恐れていたのだと思います。大体、外からどういわれるよりも、身内から非難される方が特に戦争を仕掛ける側としては辛いと思いますよ」

脱下「しかし、この市民たちは何故に集まったのでしょうね」

猿畑「「アメリカの自然保護画運動」の148頁では反戦運動が当たり前になり、人権運動も黒人の主権が認められ始めて、次は環境へと流れ込んだという事情があるとされています、そしてアース・デーの成功から、アメリカのNGOやNPOの隆盛へと繋がり、有名なグリーンピースも1971年に反原発団体としてスタートしたそうで、この勢いが一九七二年の人間環境会議に繋がり、アメリカが一番熱心であったとされています」

脱下「そう言えば、この時代は世界的に色々な文化が隆盛を極めた覚えが有りますよ」

猿畑「そうですね、1960年代は世界的に学生運動、反戦運動、女性運動、人種差別撤廃といった「新しい社会運動」の時代でした。「科学技術や生産至上主義に基づく専門家支配(テクノクラシー)に対する抵抗」などと定義されているようです」

脱下「日本の学生運動やサブカルチャーもかなり影響を受けていますね。そんな世界的な出来事を反捕鯨の元に物凄く狭い世界として解釈するのは無理が有りますね」

猿畑「そうです、セカイ系と呼ばれる作品の様に、小難しい話を振り回している割に小さくまとまっている点はよく似ていますねえ。そうそう、当時アメリカのSST(超音速機)の計画が公害防止運動家…つまり環境NGO或いはNPOの抗議で大金を注いだ計画であるにもかかわらず頓挫しているんですよ」

脱下「おやおや、大隅氏によれば、環境NPOは反捕鯨で食ってるんじゃなかったんですかね。SST計画を台無しにした団体も環境で繋がるなら反捕鯨と無関係ってことはないでしょう」

猿畑「まあ、陰謀論とセカイ系も相性がいいんですよ。ちなみに、このSSTもベトナム戦争の非難をかわす為に捕鯨と共にスケープゴートにされたという珍説まで存在します」

脱下「うーん…、確かに…ただ…」

猿畑「歯切れが悪いですね」

脱下「一言、言わせて頂いていいですか」

猿畑「どうぞどうぞ」

脱下「つまり、SSTの計画をやめただけで、ベトナム戦争の批判を避けるのは無理があると思うのですが、先程の環境問題を盛り上げた目的がベトナム戦争を批判をかわす目的であれば、その指摘はあながち間違いとも言い切れないのではないでしょうか」

猿畑「なるほど、確かに捕鯨問題もSSTもその他の公害に関する出来事も含めて、盛り上げたのであれば、結果的にはそれは正しいという事になりますね」

脱下「ただ、SSTの計画を辞めたいと米政府が思っていたとは思えませんし、私の知る限りこの計画が頓挫したおかげで、大型輸送機が代わりの旅客機…つまりみんなが知っているジャンボジェットとして日の目を見た事実があります」

猿畑「つまり、アメリカ政府の焚き付けが燃え上がりすぎて、米政府の意図するベトナム戦争の非難をかわす目的と別の方向で火の手が上がってしまった」

脱下「そうですね、そう考えた方が自然ではないでしょうか」

猿畑「じつはですね、商業捕鯨禁止が米政府の陰謀であると言う説に、証拠はひとつもない代わりに、一部それらしい証言があるんです。ところが、それは曖昧な証言ばかりなのですね」

脱下「その証言の主は「捕鯨禁止を含む環境運動」に支援したのがベトナム戦争から世論を避ける目的が有ったのだという意味であった、若しくはそういう意図の発言を受け手が「捕鯨問題のみを指しているのだと解釈した」とも考える事が可能な気がします」

猿畑「なるほど、それは面白い仮説です。実は真田康弘氏が1972年の人間環境会議において、ベトナム戦争での枯れ葉剤使用の非難をかわす為に唐突に捕鯨問題を持ち出した件を否定しています」

脱下「なるほど、その話が正しくても環境問題を盛り上げる為の支援がベトナム戦争の批判をかわす為である事は否定されないですね」

猿畑「確かにそうなりますね、しかしながら真田氏のネット上のその件に言及する記述が少なく、具体的な記述に乏しいので、どうも使いづらいソースだったので、疑って信じない人も意外に多くて」

脱下「そういう方は頑なだから、如何なるソースを出しても信じないのでは?、もっと具体的な人間環境会議に参加した人の証言などは存在しないのですか?」

猿畑「それが、あったんですよ!。「生命系の危機 環境問題を捉えなおす旅」綿貫礼子著です、手元の本は1988年の判ですが、初版は1979年だそうです」

脱下「では、おねがいします」

参考
「白人はイルカを食べてもOKで日本人はNGの本当の理由」吉岡逸夫 講談社 2011年
「アメリカの環境保護運動」岡島成行 岩波書店 1990年
「環境ボランティア・NPOの社会学」新潮社 2000年 第3章 寺田良一
「NASA航空機開発史」 新潮社 1987年 中富信夫
「国際情勢の見えない動きが見える本 新聞・テレビでは解らない「世界の意外な事実」を読む」PHP研究所 2001年 田中宇
真田康弘「米国捕鯨政策の転換:国際捕鯨委員会での規制状況及び米国内における鯨類等保護政策の展開を絡めて」
「生命系の危機 環境問題を捉えなおす旅」社会思想社 1988年 綿貫礼子
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  1. 2012/12/11(火) 18:41:18|
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